四季を感じるインテリア > 3月のインテリアノート
3月のテーマ 机と椅子と…


 桜咲く春の便りを聞くと、新入学のシーズン!
 希望に胸を膨らませた 新入生に、最初にイメージされるのがランドセルと学習机でしょう。

 今回は、学習机から見えてくる、体格に合わせた机と椅子選びについてお話しいたしましょう。

 体にあったサイズの出し方 


身長175cmのお父さんと120cmの僕とが同じ机で同じ椅子で、筆記できるわけはないのは誰が考えてもあたりまえですが、僕の机と椅子は小さければ良いかというとそう簡単ではありません。

理想の椅子座面高は 身長×0.23
机の高さは 座面高+(身長×0.54÷3)
という計算式があるそうです。

これでいくと、お父さんは
椅子座面高は約40cm/机の高さは約72cm
僕は
椅子座面高は約28cm/机の高さは約49.2cm

この寸法だと、僕はかかとからしっかり床に足がついているはずです。足がぶらぶらしない事は、背骨や腰のためにとても大事なのです。そして、机の高さはちょうど肘の関節が90度(直角)に前に出せるはずです。これなら自由に机の上で作業できます。

この数値の違いをしっかり覚えてください。

 机の高さは変えるのが難しい 


ところで、あなたのお宅のダイニングテーブルの高さをご存知ですか?ちょっと測ってみましょう。我が家のは70cm、実家のは63cm…

おや?僕にぴったりなのは50cm弱のはず…
どうなってるの?

ええ、そうです。子供は子供椅子に座ってます。
つまり椅子の高さが高くなって、テーブル高さと椅子座面高さの差が僕にぴったりになっているわけです。
子供椅子には足をかける足乗せついてますよね 。
だから僕は足をつけて坐れるわけです。

ほとんどの学習机がこれを応用しています。
つまり机高さも少々は上下しますが、ほとんど椅子座面の高さの上下で対応しているわけです。

そうでないと、小学校高学年で既に170cmになってしまう子供もいる最近です。高校大学まで使うためには机はそうなるのが普通ですね。だって、その頃の方が長時間勉強するはずですもの。きっと!

 工夫で乗り切る 


この画像は、実は成人した息子の部屋のデスクです。
彼が小学校に入学したとき 、2才上の姉と並んで勉強できるように、座面の上下する椅子と ユニット式のデスクの左右の引き出し、オープン、そして部屋の長さいっぱいの集成材の板を買いました。

春のいい天気のある日、両親は板にペーパーをかけ、ニスを塗って乾かし、引き出しを3個並べた上に板を置きました。
高さ70cmの二人の学習机の完成です。
椅子は目一杯上にしましたが、足が乗るようにデスクの足下にブロック状の段ボールでしっかりした足乗せ台を手作り。

この後、姉弟別々の部屋になったので、この長い天板は息子一人のものになりました。 パソコンでもプリンターでも何でも来い!のなが〜〜いデスクです。もし短くしたければ、のこぎりでひけば良いだけです。

ユニット式の引き出しや本箱を利用して、こういう選択肢もあると言う例ですがこの場合、勝算は機能的な椅子にありました。
いまなら、キャスターの上にあしのせリングの付いたものがありますのでもっと良いでしょう。

 入学する子供にも、いっぱいの夢があるでしょうが、実は親の方にも山ほどの期待と希望があるものです。
 でも、それは心に秘めておいて、実物大の子供を見守ってすてきな子供時代を過ごさせてあげてくださいね。

 楽しいばかりではない学校生活ですが、その一つ一つが、豊かな人生の鍵となるのです。
 私も幼い子と共に過ごしたあの日々で、あの子の子供時代を周りの親も堪能させてもらったと思います。

 親も子供がいる事で成長できるもんです。ほんと…

< プロフィール >
グラフィックデザインを学んだ後、インテリアの世界へ。(インテリアコーディネーター資格の登録1期生)
店舗のウインドウディスプレイや個人住宅のインテリアなどをお手伝いされています。
 創作グループ:霞夜工房 代表

 

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