四季を感じるインテリア > 1月のインテリアノート
1月のテーマ 見えてほしいもの/隠すもの<パーテーション>


 新しい年を迎えて、インテリアもちょっと変身。
 そんな思いで街を歩けば、 春めいたディスプレーでおしゃれな雑貨屋さんに引き寄せられますね。
 あれこれとアイテムを手に入れるのは楽しい事ではありますが
 ちょっと待って?

 何もかもどっさり置かれたあなたの部屋、それって困ってませんか?
 今回はそんなとき、大変便利なパーテーションについてのアイデアです。


 使いやすい素材 


生活を容れる入れ物である住空間には、様々な生活必需品が存在します。使い勝手優先ですべて見えるように置くのが良いかと言うとさにあらずで、すべて目に入ると煩雑さに探しにくくなる場合もあります。また、インテリアを意識すると、見えてほしいもの見えてほしくないものと 分けて考える方が良い場合があるのです。

そんなとき、収納家具にいれてしまうと考える時もありますが、ちょっと視線を遮るだけで、使いやすさはそのままでゴチャゴチャ感をなくす事ができます。

視線を遮るもので一般的なのは衝立です。
もちろん市販品でぴったりのものが手に入ればこれにこした事はありませんが、もしサイズ的にまたは色的にない場合、手作りと言う選択肢を考えてみてください。

今回ご紹介するのは、ホームセンターで安価に手に入る「プラスティック段ボール」と言う素材です。
1820mm×910mmの板状で売られていて(サイズは小さいものもあり)色もホワイト/半透明/黒/あか/黄色/緑/青など。特徴はプラステックで段ボールのように作られたものなので、耐水性があり中空構造なので断熱性もあり、何より軽く、文具用のカッターナイフで簡単に切れます。

上の画像は素材の木口のアップです。このように片面だけにカッターで切り目を入れると折り曲げできます。畳む事もできます。下の画像は半透明のものに糊付きの襖紙のほぼ中央部を丸く切り抜いたものを裏から貼っています。後ろに小さなテーブルとスタンドを置くとほんのり透けてお月様のようです。

 ギャラリーをかねて 


こちらは、黒いものを2枚使いました。

縦に半分に折れるようにカッターで前述のように片面だけ切り目を入れます。段ボールの線に沿って切れば、簡単に直線を引けます。

そして2枚を裏から透明ガムテープで連結しています。平らなところに広げて、小さなテープで上下中程を仮止めし上下にずれないようにしてから上から下まで透明ガムテープで張り合わせます。

このパーテーションは透け感もないので、しっかりと後ろに置いたものを隠してくれますが、それだけの役目ではなくこの時はギャラリーのように飾ったのです。


といっても普通のが額絵では重さで耐えられませんので。軽い額装と言う事でこれにはマットを使います。マットとは版画やスケッチを額装するときに入れる額縁と絵との間の紙の額縁のような厚紙のことです。これを使ってモノクロ写真や版画などを額絵を飾るように貼ったものです。

もちろん、家族写真でも良いのですが、このクールなイメージにはモノクロの芸術写真の方が決まります。この裏にアイロン台やファックスが隠れているとは思えませんでしょう?

 透け感のコントロール 



こちらは開放感たっぷりの大きなリビングのガラス窓の前に
素通しガラスの額縁のディスプレーをしたとき、
庭の風景が見えすぎたので、風景を軽くとどめるものとして作ったパーテーションです。

半透明のものに、サイドに木目模様のシートを貼ってアクセントにしたのは、この横のテレビボードにこの色が有ったからですが、このように共通点を持たせると素材の違和感も薄くなります。

もしこのパーテーションが全面木目シートで覆われていたら、手前の額絵がくすんでせっかくのガラスの部分が生かされなかったでしょう。適度な光の入り方が明るく額絵を引き立てていますね。

このように光のコントロールと言う意味でも、
この素材は大変お薦めです。

最後に… 大変扱いやすいとはいえ、プラスティック段ボールは折れやすく、角が痛みやすいものです。
もしそれが心配なら、角を補強すると良いでしょう。
ホームセンターに手に入るアルミ製の断面がL型の線材を両面テープで木口に貼付けるとそれだけでかなり強くなります。
違和感がなければ、木材でも良いでしょう。

もちろん永遠に使えると言うものでは有りません。
適当な時期に、別のものに再利用してリニューアルされる事をお勧めします。

それまで…
ちょっとした広い面を作る事で生まれるすっきり感をぜひお楽しみください。

< プロフィール >
グラフィックデザインを学んだ後、インテリアの世界へ。(インテリアコーディネーター資格の登録1期生)
店舗のウインドウディスプレイや個人住宅のインテリアなどをお手伝いされています。
 創作グループ:霞夜工房 代表

 

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